帰ってきたなのフェイSSが一番!!
モフモフ♪
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第19話「始まる。恋人としての日々その10(SIDE:F)」
ヴィヴィオの様子がおかしい。
何だか妙に私達と距離を開けている気がする。
まるで私達に対して警戒しているかのような態度。
一体どうしたんだろう……
「ヴィヴィオ、一体どうしたんだろうね?」
「ふぇ?」
「ほら、最近のヴィヴィオって何だか態度が余所余所しいというか」
「私達から距離を感じるって事?」
「うん、そう。おまけにはやての元に相談に行ったりするなんて……」
「確かに、その辺に関しては危険かもだけど。そんなに距離があるように感じるの?」
「うん。なのはは感じないの?」
「確かに感じる事はあるけど。だけど、そこまで大げさに気にする事かなぁ?」
「ダメだよ? ヴィヴィオの母親であるなのはがそういう風にいい加減な事を言っちゃ」
「にゃ……」
「ともかく、一度しっかり話をしておいた方が良いかも知れないね。何だかぎくしゃくした感じが続いているし」
「それを言うなら、私の中のこのモヤモヤもなんだけどなぁ」
「それは解っているけど。だからと言って、大事な娘を放っておくのは母親としてどうかな?」
「にゃ……」
「子供が困っている事があるのなら、それを解決する術を与えてあげるのは親の務めだよ?」
「はい……」
「まぁ、だからと言ってなのはが苦しむのは私もイヤだけど」
「フェイトちゃん……」
「なのは……」
「あの~……だから娘の目があるところでそういうのは止めてくれませんか~?」
「にゃ!?」
「ヴィヴィオ!?」
「2人ともそういう事は娘が寝た後とかにするようにしないとダメだよ?」
「す、すみません……」
「ゴメンなさい……」
「はぁ……ま、別に良いけど」
「そ、それよりヴィヴィオはどうしてココに? さっき部屋に戻ったばかりなのに」
「喉が渇いたから飲みモノを取りにきただけだよ?」
「そ、そっか」
「それよりなのはママもフェイトママももっと周りに気を使った方が良いよ?」
「ふぇ?」
「えっと、何がかな?」
「……今私に何を言われたのかもう忘れたの?」
「にゃ……」
「ぁぅ……」
「もう……ホントに2人とも周りが見えて無いし」
「そ、そこまで言わなくても……」
「私達は私達なりに意識してるつもりなんだし……」
「その割には私が下りてきた事に気付いてないよね?」
「そ、それは……」
「その……」
「まったくもう……」
「「ご、ゴメンなさい……」」
「ともかく、2人とももうちょっと周りを気にしてね? でないとなのはママとフェイトママの為にならないし」
「う、うん」
「わ、解った」
「さてと、それじゃあ戻るから」
「ぁ、うん」
「ヴィヴィオは今から宿題か何かなのかな?」
「そうだよ~? 私も色々忙しいのです。だから余りイチャコラベタベタし過ぎないでね? 2人とも」
「「は、はい……」」
「それじゃあ、戻るから」
「が、頑張ってね、ヴィヴィオ」
「根を詰め過ぎないようにね」
「は~い」
「……確かに、距離を感じちゃうね」
「……でしょ?」
「これは由々しき事態だね」
「何とかしないと……」
なのはが私に甘えているのをヴィヴィオに目撃された後、私達はどういうわけかヴィヴィオに呆れられてしまった。
その後、色々と注意をされた後に出かけていたヴィヴィオに対して行き先を問いてみれば、とんでもない場所に行っている事が判明した。
まさかはやての元に行っていたなんて……
とりあえず、何もされていなかったみたいだけど、色々とはやてに懐いているみたいなので今後とも要警戒が必要だ。
ともかく、そんな遣り取りのあとヴィヴィオは自室へと戻ってしまった。
そんなヴィヴィオの態度や様子に、私は少し不安を感じてしまう。
何だろう? 妙にヴィヴィオから距離を感じてしまうのはどうしてだろうか?
その事をなのはに問いかけると、その辺の事を察してはいるみたいだけど何でも無いかのような態度を取られてしまう。
まったく、少しは意識しなきゃいけない事なのに呑気だなぁ……
ただ、それと同じぐらいなのはの中の例のモヤモヤは落ち着かないらしい。
それでも、ヴィヴィオの母親である以上はちゃんとしないといけないと思う。
もっとも、私としてはなのはがそのモヤモヤのせいで苦しむのは見たくないのも確かなわけで。
そんな、なのはを助けたいと言う想いを伝えると、なのはは嬉しそうに私の方を見つめてきた。
何だろう? ちょっと良い雰囲気になってきているのかな?
気付けばお互いに寄り添う様になっていて、だけど……
……次の瞬間、ヴィヴィオが再び私達の間に割って入って来たのである。
どうやら、喉が渇いたので一旦飲み物を取りに来たらしい……
何だろうか? この申し合わせたかのようなタイミングは。
ともかく、突然のヴィヴィオの登場に私となのはは慌ててしまう。
そんな私達に、もっと周りを意識するようにと注意してくるヴィヴィオ。
こう見えてもちゃんと意識しているんだという事をアピールするも、こうやってヴィヴィオが下りてきた事に気付いていない時点でその言葉はムダになってしまう。
そんな私達に、さらに呆れてしまうヴィヴィオに私達は返す言葉を無くすばかり。
結局、ヴィヴィオにもっと意識した方が良いと再度注意されてしまう事になってしまったわけで。
その後ヴィヴィオは再び部屋に戻ったわけだけど、私となのははそんなヴィヴィオを見て困惑するばかりだった。
それと言うのも、ヴィヴィオの態度が明らかに私達と距離を置いている様に感じたから。
その事に、ようやく危機感を持ったなのは。
この後、私となのはによるヴィヴィオへの状況確認が行われる事になるのでした……
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