帰ってきたなのフェイSSが一番!!
モフモフ♪
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第11話「慟哭。小さな嘆きその1(SIDE:C)」
この好意が怖い……
このやさしさが怖い……
この暖かさが辛い……
この想いが……怖い……
「フェイトさん」
「どうしたの? キャロ。何がしたいのか決まったのかな?」
「ちょっと、1人で散歩してきてもいいですか?」
フェイトさんから言われて、わたしは自分で色々と考えた。そして、わたしが思いついた、考えた末に思った事を、フェイトさんに伝えた。
「え? 1人で?」
わたしのその言葉に心配そうな表情になるフェイトさん。でも、ゴメンなさい。わたしには、フェイトさんと一緒にいる方が辛いから。それに……
「はい、フリードといっしょに少し……」
今は2人のそばにいるのが……怖い。この暖かさを、わたしのこの手でこわしてしまいそうで……
「それは良いけど……あまり遠くに行っちゃダメだよ?」
「はい、気を付けます……」
そう言ってさらに心配そうなフェイトさんの表情が、わたしにはとても辛い。
「キャロちゃん、何かあったらすぐに呼ぶんだよ? 私もフェイトちゃんもすぐに駆けつけるから」
「はい、ありがとうございます……」
なのはさんも、どうしてわたしの事を心配するの? わたしに触れても、不幸になるだけなのに……
(そんな事ないって言ってくれたけど……)
だけど、じっさいに周りの人はたくさん傷ついていたから。そうやって、周りの人達を不幸にしてきたから……
「それでは、行ってきます」
「気をつけてね?」
「行ってらっしゃい」
「はい。行こう、フリード」
わたしは2人に視線を向けずに返事をして、フリードといっしょに2人のそばからはなれていった。ここにいるのが、とても居づらいから……
「しずかだね……フリード」
2人の姿が見えない場所までたどり着いたわたしは、ゆっくりとその場に腰を下ろしてフリードにそう話しかけた。
「キュクル」
目を細めながらそう返事をするフリード。わたし達の周りは、だれもいない、ただ、花が咲き乱れ、青い空が広がっている。ただ、それだけの世界……
「ねぇ、フリード。わたしは……どうすればいいのかな?」
あの2人の好意に甘えても良いの?
あの2人のやさしさに触れても良いの?
わたしは……
「キュクルゥ?」
そんな事を考えていると、フリードが心配そうにわたしを見つめてきた。ゴメンねフリード、心配かけて。
「大丈夫だよ、フリード」
「キュル」
「でも……」
本当にどうすればいいのだろう?
「2人と、どう、接すればいいのかな?」
あの暖かさは……ホンモノナノ?
あのやさしさは……シンジツナノ?
「ふぅ……」
見つからない答え。
ふくらみ続ける不安。
あふれそうになる恐怖。
「どうして、そんなにやさしいの?」
ここにはいない2人に、問いかける。
「どうして、わたしにかまうの?」
わたしに触れれば不幸になるだけ。ただ、傷つけてしまうだけなのに……
(あの2人がわからない……)
「キュクルゥ……」
「フリード、わたしどうすればいいのかな?」
わたしの大事な友達で、かけがえのない家族であるフリード。この子がいれば他に何も望まないのに……
「どうしよう……」
「キュクルゥ……」
そんなことを、しばらく考えていた……
「あれ?」
どれくらい、時間が経ったんだろう? 気が付けば、空が少しくもり始めてきた……
「キュルルル……」
「フリード?」
そのくもり空を見上げながら、フリードがいかくを始める。
「どうしたの?」
フリードの見ている方角に視線を移す。そこには……
「なんで……?」
そこには、かつてわたしが送り込まれた施設にいた、その関係者が浮いていた……
「復讐……」
「え?」
「われらの……邪魔をした……復讐……」
くりかえし返ってくる言葉。それはまるで、機械のようで……
「な……に……?」
「ころす……コロス……KOROSU……」
まるで自分の意志が無いかのような、無機質な声……
「ころ……コロ……KORO……」
そしてその瞳は……まるでわたしの写し鏡のようでした……
このやさしさが怖い……
この暖かさが辛い……
この想いが……怖い……
「フェイトさん」
「どうしたの? キャロ。何がしたいのか決まったのかな?」
「ちょっと、1人で散歩してきてもいいですか?」
フェイトさんから言われて、わたしは自分で色々と考えた。そして、わたしが思いついた、考えた末に思った事を、フェイトさんに伝えた。
「え? 1人で?」
わたしのその言葉に心配そうな表情になるフェイトさん。でも、ゴメンなさい。わたしには、フェイトさんと一緒にいる方が辛いから。それに……
「はい、フリードといっしょに少し……」
今は2人のそばにいるのが……怖い。この暖かさを、わたしのこの手でこわしてしまいそうで……
「それは良いけど……あまり遠くに行っちゃダメだよ?」
「はい、気を付けます……」
そう言ってさらに心配そうなフェイトさんの表情が、わたしにはとても辛い。
「キャロちゃん、何かあったらすぐに呼ぶんだよ? 私もフェイトちゃんもすぐに駆けつけるから」
「はい、ありがとうございます……」
なのはさんも、どうしてわたしの事を心配するの? わたしに触れても、不幸になるだけなのに……
(そんな事ないって言ってくれたけど……)
だけど、じっさいに周りの人はたくさん傷ついていたから。そうやって、周りの人達を不幸にしてきたから……
「それでは、行ってきます」
「気をつけてね?」
「行ってらっしゃい」
「はい。行こう、フリード」
わたしは2人に視線を向けずに返事をして、フリードといっしょに2人のそばからはなれていった。ここにいるのが、とても居づらいから……
「しずかだね……フリード」
2人の姿が見えない場所までたどり着いたわたしは、ゆっくりとその場に腰を下ろしてフリードにそう話しかけた。
「キュクル」
目を細めながらそう返事をするフリード。わたし達の周りは、だれもいない、ただ、花が咲き乱れ、青い空が広がっている。ただ、それだけの世界……
「ねぇ、フリード。わたしは……どうすればいいのかな?」
あの2人の好意に甘えても良いの?
あの2人のやさしさに触れても良いの?
わたしは……
「キュクルゥ?」
そんな事を考えていると、フリードが心配そうにわたしを見つめてきた。ゴメンねフリード、心配かけて。
「大丈夫だよ、フリード」
「キュル」
「でも……」
本当にどうすればいいのだろう?
「2人と、どう、接すればいいのかな?」
あの暖かさは……ホンモノナノ?
あのやさしさは……シンジツナノ?
「ふぅ……」
見つからない答え。
ふくらみ続ける不安。
あふれそうになる恐怖。
「どうして、そんなにやさしいの?」
ここにはいない2人に、問いかける。
「どうして、わたしにかまうの?」
わたしに触れれば不幸になるだけ。ただ、傷つけてしまうだけなのに……
(あの2人がわからない……)
「キュクルゥ……」
「フリード、わたしどうすればいいのかな?」
わたしの大事な友達で、かけがえのない家族であるフリード。この子がいれば他に何も望まないのに……
「どうしよう……」
「キュクルゥ……」
そんなことを、しばらく考えていた……
「あれ?」
どれくらい、時間が経ったんだろう? 気が付けば、空が少しくもり始めてきた……
「キュルルル……」
「フリード?」
そのくもり空を見上げながら、フリードがいかくを始める。
「どうしたの?」
フリードの見ている方角に視線を移す。そこには……
「なんで……?」
そこには、かつてわたしが送り込まれた施設にいた、その関係者が浮いていた……
「復讐……」
「え?」
「われらの……邪魔をした……復讐……」
くりかえし返ってくる言葉。それはまるで、機械のようで……
「な……に……?」
「ころす……コロス……KOROSU……」
まるで自分の意志が無いかのような、無機質な声……
「ころ……コロ……KORO……」
そしてその瞳は……まるでわたしの写し鏡のようでした……
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